この医療ホラー『キングダム』は、もともと4部作のTVシリーズとして作られた作品だ。2部に再編成されて劇場公開され、じらされるような「続編に続く」というキャプションで幕を閉じるのに、『キングダム2』 (1997)でも謎は 解明されない。
調査の盗用で左遷された尊大なスウェーデン人神経外科医スティグ・ヘルマーは、コペンハーゲンの病院「キングダ ム」でモナの脳手術に失敗し、彼女を幼児の状態にしてしまう。降霊術師ドルッセ夫人、気取り屋の 院長メースゴー 、嘘つきのフィクサーやホックと、デンマークにヘルマーの敵は多い。
ドルッセ夫人は1919年に殺害された少女メアリーの幽霊が出るという噂を検証するため、仮病を使ってキングダムに入院した。陽気なメースゴーが提唱する全員で歌を歌おうとか患者には親切に接しようという方針は、ヘルマー の怒りを買う。一方院長の息子で研修医のモッゲは、 ふられたあてつけにある女医にプレゼントした生首が消えてしまって、心配 している。医療事故を恐喝メールに記録していたホックは、別れた恋人の子 供を妊娠した女医ユディットを好きになる。ほかにもブードゥー教の信者の呪いや、患者の病 気にかかっている肝臓を自分に移植しようとする医師なども登場する。
本作品の単純だが、次第に加速していく超常現象シーンは、 本当に気味が悪い。しかし時には魅力的でもある。たとえば、 エレベーター・シャフトに現れるマリーの青白い幽霊、土台 が浸水して建物が揺れる様子(ヘルマーはデンマークは水と石 灰に呪われていると思っている)、ちらつく蛍光灯の下でド ルッセ夫人が霊と交信する場面、無人の救急車の中で血まみ れの手が呼んでいる場面などだ。
フォン・トリアー監督(共同監督のモーテン・アーンフレー ズ、マーク・フロスト役を兼ねたニルス・ヴァルセルとの共 同脚本)は、初期の作風 (さび色のフィルター、大量の水、ぼ やけた茶系の色調、爆発寸前の不快感) と1990年代のメロド ラマ的要素を、巧みに組み合わせている。
〜死ぬまでに観たい映画1001本〜
「キングダム seasonⅠⅡエクソダス《脱出》 コンプリートBlu-ray BOX〈6枚組〉」
エルンスト・フーゴ・イエアゴー / セーン・ピルマーク / ラース・フォン・トリアー#1930
定価: ¥ 29000
| 商品の状態 | 目立った傷や汚れなし","subname":"細かな使用感・傷・汚れはあるが、目立たない |
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